木鶏
- 空友会

- 11月2日
- 読了時間: 1分
紀渻子が王の為に闘鶏を飼育していた。
十日すると、王が尋ねた。「鶏はもうできたか?」
紀渻子「まだです。まだ虚勢を張って強ぶっています。」
十日すると、また尋ねた。
紀渻子「まだです。まだ他の鶏の声や影に身構えています。」
十日すると、また尋ねた。
紀渻子「まだです。まだ他の鶏を睨みつけて気負いたっています。」
十日すると、また尋ねた。
紀渻子「もう大丈夫です。他の鶏が鳴いても動じなくなりました。遠くから見ると、まるで木彫りの鶏のようです。その持ち前は完璧になりました。他の鶏で相手になろうとするものはなく、尻尾を向けて逃げ出すことでしょう。」
極まれば、何をしようとすることもなく自ずと結果が出る...
達人の境地は先が長い道のりです。





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